ネット通販(オンライン・ショッビング)と法律

2000.7.24
通産省商政課課長補佐
安永 裕幸

いわゆる「ネット通販」(オンライン・ショッピング)は「訪問販売等に関する法律」(通称:訪問販売法)に基づき、「通信販売」の一形態として規定されており、通信販売を業として行う際には、この法律に基づく規制を守ることが求められています。

 通産省のHPの中に、OECDの「電子商取引に関する消費者保護ガイドライン」の解説があります(http://www.miti.go.jp/kohosys/topics)が、その中に「訪問販売法の解説」という簡単な解説記事をリンクしていますのでご覧下さい。

 余談ですが、この「訪問販売法」という法律は、訪問販売、通信販売、電話勧誘販売、連鎖販売取引(マルチ)、継続的役務取引(語学教室やエステサロン等)、といった、「店頭での対面による販売」以外の様々な取引形態について所要の規制を規定したもので、その規制の内容も取引の形態により様々です。
 ちなみに、(ごくかいつまんで言えば)、通信販売を業として営む者は、主として次の規定を順守することが求められます。(条文をそのまま引用すると判りにくいので、端折っています。)

(1)通販の広告中に、商品(権利・役務)の価格(対価)、送料、支払時期、商品(権利・役務)の引渡(移転・提供)時期、商品引渡後(権利移転後)の引取/返還についてはその特約(通常、「返品の特約」と呼ばれます。「無い」場合はその旨を表示)、その他(通産省令で規定:下記)等を示すこと(訪販法第8条)

上記「その他」は以下のとおりです(訪販法施行規則第7条)。


(2)誇大広告(商品の性能や権利・役務の内容等に関して、「著しく事実に相違する表示をし、又は実際のものよりも著しく優良であり、若しくは有利であると人を誤認させるような表示」)の禁止(訪販法第8条の2)

(3)(前払い式(=商品の引渡等に先だって対価の全部又は一部を受領)の通販の場合)消費者からの申込みに対して申込みを「承諾(又は不承諾)」する旨の通知を書面で遅滞なく通知すること。ただし、商品の発送を遅滞なく行う場合は、この通知は不要です。(訪販法第9条)

 もひとつ余計ですが、「オンライン・ショッピング」を「通販の一形態」とする考え方は、米国、欧州諸国(英・仏・独・スペイン・スウェーデンその他)、豪州、カナダ、NZ等殆どの先進国で見られます(というより、それ以外の解釈をしている国は、私の知る限り、有りません)。

 結局、「カタログ」が様々な「メディア」の上で様々な形態を取るとしても、契約としてはいわゆる「隔地者間取引」であり、消費者は、カタログ上(新聞・雑誌広告、TVCM、ウェブ画面等)に表示された商品情報や取引条件のみで購入の判断を行う訳ですので、上記のような規制がある訳です。

 なお、この法律の施行は「消費経済課」というところで担当しておりますので、何か疑問点があればそちらまでお尋ね下さい(電話:通産省代表:03−3501−1511です)

 当方のHPも参照条文をきちんと掲載する等、充実させていきたいと思いますので、その際にはまた紹介します。