法務省刑事局検討案(いわゆる盗聴法案)
抜粋



「 法務省刑事局検討案 」

第一 組織的犯罪に関する刑の加重 第二 犯罪収益等の運用等の処罰 第三 犯罪収益等の没収及び追徴の拡大 第四 令状による通信の傍受  ― 傍受の要件等   1 傍受の要件   (1)検察官又は司法警察員は、次の各号のいずれかに該当する場合において、      犯人により、犯罪を実行し又は実行することに関連する通信(全部又は一      部が有線によって行われる電話通信、ファクシミり通信、コンピュータ通      信その他の電気通信をいう。以下同じ。)が行われると疑うに足りる状況      があり、かつ、犯人を特定し又は犯罪の状況若しくほ内容を明らかにする      ため他に適当な方法がないと認められるときは、通信当事者のいずれの同      意もない場合であっても、裁判官の発する令状により、犯罪を実行し又は      実行することに関連すると思料される通信を傍受するこセができるものと      すること。           ア 死刑、無期懲役若しくは無期禁掴の定めのある罪又は別表5に掲げる罪       が犯きれたと疑うに足りる充分な理由がある場合において、当該犯罪が       数人の共謀によるあらかじめの計画に基づくものであると疑うに足りる       状況があるとき。     イ アに掲げる犯罪が反覆して犯きれており、かつ、更に反復して犯される       と疑うに足りる充分な理由がある場合において、数人の共謀よるもので       あると疑うに足りる状況があるとき。     ウ ある犯罪がアに掲げる犯罪の実行のために必要な行為として行われ、当       該アに掲げる犯罪が行われると疑うに足りる充分な理由がある場合にお       いて、当該アに掲ける犯罪が数人の共謀によるものであると疑うに足り       る状況があるとき。   (2)(1)の傍受は、被疑者が設置し若しくは使用している電話その他の通新      設備その他傍受の対象となる犯罪の実行に関連する通信が行われると願う      に足りる通信設備につき行うことができるものとすること。   (3)傍受令状は、検察官(一定の範囲に限る)又は司法警察職員(一定の範囲      に限る.)の請求により、裁判官(地方裁判所の裁判官に限る.)が、傍      受ができる期間として10日以内の期間を定めて.これを発するものとす      ること。   2 傍受令状の記載事項     傍受令状には、被疑者の氏名、罪名、傍受すペき通信、その通信が行われる     電話の番号その他傍受の対象とすベき通信設備を特定するに足りる事項、傍     受の方法及ぴ揚所、傍受ができる期間、通信の傍受に関する条件、有効期間     及ぴその期間経過後は傍受令状による通信の監視(傍受のための機器を準備     し又は設置して、直ちに傍受することができる状態で、傍受の対象とする通     信設備において傍受すペき通信が行われるか否かを監視することをいい、現     に傍受を行っている場合を含む。以下同じ。)に着手することができず令状     はこれを返還しなけれぱならない旨並ぴに発付の年月日その他最高裁判所の     規則で定める事項を記載るものとすること。   3 傍受ができる期問及ぴその延長等     裁判官は、必要があると認めるときは、検察官又は司法警察員の請求により、     10日以内の期間を定めて傍受ができる期間を延長することができるものと     し、傍受ができる期間は、通じて30日を超えることができないものとする     こと。   4 傍受令状の再発付     裁判官は、同ーの犯罪事実に関し同ーの通信設備について前に傍受が行われ     た場合において、更に傍受を行うことを必要とする特別の事情があると認め     るときは、検察官又は司法警察員の請求により、傍受令状を発することがで     きるものとすること。  ニ 傍受の実施   1 必要な処分等   (1)通常の傍受については、傍受のための機器の設置又は操作その他必要な処      分をすることができるものとすること。ただし、通信事業者又はその他の      通信回線設備を設置する者(以下「通信事業者等」という。)の管理に係      る場所で傍受を行い又は傍受のための機器を設置する場合を除き、人の住      居又は人の看守する邸宅、建造物もしくは船舶内に、住居主若しくは看守      者又はこれらの者に代わるペき者の承諾なく立ち入ることはできないもの      とすること。   (2)検察官又は司法警察員は、通信事業者等に対して、通信の傍受に関し、必      要な協カを求めることができるものとし,通信事業者等は、正当な理由な      くこれを拒んではならないものとすること。   2 令状の呈示等   (1)傍受令状は、傍受すペき通信に係る通信事業者等若しくはその役職員又は      これらの者に代わるぺき者に示きなけれはならないものとすること。   (2)傍受令状により通信の監視をするときは、傍受すペき通信に係る通信事業      者等若しくはその役職員又はこれらの者に代わるべき者を立ち会わせなけ      れぱならないものとし、これらの者を立ち会わせることができないときは、      地方公共団体の職員を立ち会わせなけれぱならないものとすること。この      場合において、監視の期間が長期にわたり立会人に常時立会いを求めるこ      とができないときは、少なくとも通信の監視の着手時と終了時には立会人      を立ち会わせなけれぱならないものとすること。   3 該当性判断のための傍受等   (1)傍受すペき通信として令状に記載されたものに該当するか否か明らかでな      いときは、これに該当するか否かを判断するために必要な範囲でその通信      を傍受することができるものとすること。   (2)医師、歯科医師、助産婦、看護婦、弁護士(外国法事務弁護士を含む)、      弁理士、公証人、宗教の職にある者(傍受令状に被疑者として記載されて      いるものを除く)との間の通信であって、その職務に関するものは傍受し      てはならないものとすること。   (3)傍受令状により傍受をしているときに、その傍受に係る犯罪以外の犯罪を      実行し又は実行することに係るものと明らかに認められる通信が行われた      場合には、これを傍受することができるももとすること。   4 相手方の通信設備を特定する事項の探知     通信の傍受にあたって、傍受に係る通信の相手方の電話番号その他通信設備     を特定する事項を探知するには、別に令状を必要としないものとすること。   5 傍受記録の保存等             (1)傍受した通信は、すペて、録音その他通信の性質に応じて適切な方法によ      り記録するものとし、傍受した通信を記録した物(以下「傍受記録」という)      については、傍受令状による通信の監視の終了後、速やかに、立会人にそ      の封印を求めなけれぱならないものとすること。   (2)立会人が封印した傍受記録は、保管用原本として、傍受令状を発付した裁      判官が所属する裁判所の裁判官に提出し、その裁判官においてこれを保管      するものとし、検察官又は司法警察員は、刑事手続に使用するため、犯罪      の実行に関連する通信以外の通信を削除した傍受記録の複製物を作成すも      のとすること。   (3)裁判官は、検察官、司法警察職員、傍受された通信の当事者その他の関係      人の請求があった場合において、正当な理由があると認めるときは、その      全部若しくは一部を聴取若しくは閲覧させ、又はその全部若しくは一部に      つき複製物を作成させるものとすること。   6 裁判官に対する報告等     裁判官は、傍受令状を発付したとき又は傍受ができる期間を延期したときは、     適当と認める時期を定めて通信の監視の状況の報告をもとめるものとし、必     要と認めるときは、傍受記録の提出を求めることその他必要な措置を採るこ     とができるものとすること。  三 通知及ぴ不服申立   1 通知   (1)傍受令状による傍受を行った者は、当事者の一方に対し、令状発布の事実      等を通知する.   (2)通知は、傍受令状による通信の監視の期間終了後30日以内にこれを行わ      なければならないものとすること。   (3)通信の当事者は、傍受記録の複製物のうち自己の通信に係る部分を聴取し      又は閲覧することができるものとすること。   2 不服申立の手続きを規定する。


いわゆる盗聴法案の概要

組織的犯罪刑事法整備参考試案全文及び事務当局説明要旨

代表声明文1・法務省に対する質問書

法務省回答1

代表声明文2・法務省に対する質問書

法務省会見・内容報告

いわゆる盗聴法案に関する議論経過

盗聴法案についての清見勝利会員の見解