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京都アルファネット事件-ilc.gr.jp

京都アルファネット事件 |2019年11月13日


関連資料

アルファネット事件(刑事)
大谷重夫
「被告人がわいせつな画像データを記憶、蔵置させたホストコンピュータのハードデスクは、刑法175条のわいせつ物に当たる、とした刑事判例である。」

最高裁平成13年7月16日判決(平成11年(あ)第1221号、判時1762号150頁。刑集55巻5号317頁)
大阪高裁平成11年8月26日判決(平成9年(う)第1052号、判時1692号148頁、高刑集52巻42頁)
京都地裁平成9年9月24日判決(平成7年(わ)第820号、判時1638号160頁)

最高裁判例

最高裁判例
事件番号 平成11(あ)1221
事件名 わいせつ物公然陳列被告事件
裁判年月日 平成13年7月16日
法廷名 最高裁判所第三小法廷
裁判種別 決定
結果 棄却
判例集等巻・号・頁 刑集 第55巻5号317頁
原審裁判所名 大阪高等裁判所
原審事件番号 平成9(う)1052
原審裁判年月日 平成11年8月26日
判示事項
1 わいせつな画像データを記憶,蔵置させたいわゆるパソコンネットのホストコンピュータのハードディスクと刑法175条のわいせつ物         
2 刑法175条にいうわいせつ物を「公然と陳列した」の意義        
3 いわゆるパソコンネットのホストコンピュータのハードディスクにわいせつな画像データを記憶,蔵置させる行為と刑法175条にいうわいせつ物の公然陳列   
裁判要旨
1 わいせつな画像データを記憶,蔵置させたいわゆるパソコンネットのホストコンピュータのハードディスクは,刑法175条が定めるわいせつ物に当たる。
2 刑法175条にいうわいせつ物を「公然と陳列した」とは,その物のわいせつな内容を不特定又は多数の者が認識できる状態に置くことをいい,わいせつな内容を特段の行為を要することなく直ちに認識できる状態にすることを要しない。  
3 いわゆるパソコンネットのホストコンピュータのハードディスクにわいせつな画像データを記憶,蔵置させ,不特定多数の会員が自己のパソコンを使用して,この画像データをダウンロードした上,画像表示ソフトを用いて画像を再生閲覧することが可能な状態に置くことは,刑法175条にいうわいせつ物を「公然と陳列した」ことに当たる。
参照法条 刑法175条
全文(PDF)

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Author(s) 小倉, 一志
Citation 北大法学論集, 55(6), 167-225
Issue Date 2005-03-18
Doc URL http://hdl.handle.net/2115/36656
Type bulletin (article)
File Information 55-6_p167-225.pdf


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■このページの著者:金原 正道

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