男なら妻や恋人といった腕力で勝てる相手に、暴力ふるうなよ!!

相手を支配する構図
(ドメスティクバイオレンス あなたの心の隙 間に)

池内ひろ美


ドメスティクバイオレンス(DV)は、「相手を支配する」構図でもあります。
外では小心者だからこそ、家の中だけでは支配者となる。あるいは社会的に立派な立場にあり人格者然としていても、家庭では異なる。 相手を自分の意のままにコントロールするため、さまざまな暴力が複合的に行われます。
(ただし、必ずしも男性から女性のみとは、私は思いませんが)

複合的におこなわれる暴力とは、たとえば以下のようなものです。
  • 「女のくせに男に意見するんじゃねえよ」と性の特権をふりかざす。
  • ささいなことで腹を立て、ドアを閉めるのに大きな音をたてて威嚇し、グラスをぶつけ、徐々にエスカレートし身体的暴力につながる。
  • 「オマエがバカだから殴らなきゃ分からない」との極小化や、子どもに対して、「あの女はどうしようもねえ」と言い、子どもを利用しての暴力が行われる。
    (逆に、妻側から「パパは給料が安くってダメな人だから、あんな大人になるんじゃないよ」と夫への暴力となる場合もある)
  • 「オレが稼いだ金だからバカにゃ任せられねぇよ」と生活費を月2万円ほどしか渡さない、経済的暴力。
    (逆に「あんたは仕事だけしてりゃいいから小遣いなんかいらないでしょ」と給料を全部取り上げて経済的支配を行なう妻もある)
  • 「女は男を喜ばせて当たり前、セックスくらいまともにしてみろよ」と、性的暴力も行われる。
    (性的暴力はEDの夫に対して妻から行われることも多い)
  • 「オレがオマエを殴っているんじゃなくて、オマエが殴らせるようなことをするからだ」という責任転嫁も行われる。
  • 「オマエの親も友人もダメな奴ばかりだから、連絡するな、電話代ももったいない」と、妻を社会的に孤立させる。孤立させられることによって、相談相手や、逃げる場を失っていくわけです。

上記のように、精神的暴力と身体的暴力が行われ、経済的暴力によって しばりつけられ、社会的に孤立させられると逃げることもできない。 さらに、暴力と極小化が繰り返されることによって、被害者側は自信を 失い、逃げてもまた暴力を繰り返される、私はダメな人間だから逃げる こともできない、殴られるには私にも理由があるから・・・と、暴力を 容認してしまうようになります。

次に、DVのサイクルとして

(1)何かのキッカケがあり、「暴力(爆発)」が起こる。
暴力というかたちで発散させたら、次に

(2)「ハネムーン期」と呼ば れる時期がある。その時は暴力を反省し、二度と殴らないと泣いて謝る。 愛しているから捨てないでくれ、と言ったりもする。

(3)オレが悪かった、もうやらない、と自分なりに暴力を抑えている 間が「緊張形成期」。安定を継続することができず、(1)「俺がこれ ほど我慢しているのが分からないのか!」と、爆発する。

この繰り返しが、DVのサイクルです。 繰り返される毎に、暴力の内容はエスカレートしていきますし、 期間が短くなります。




比較的多くのDV被害者からのケースをこれまで扱ってきましたが、いつも思うのは、被害女性のお役に立てても、加害男性はその後もまた近しい女性に暴力を振るいつづけるのだろうなということです。
多くの場合はおっしゃる通りかもしれません。

ただ、こちら(私がやっている東京家族ラボという団体ですが(^_^;)にはDVの被害者(バタード)も、加害者(バタラー)も、相談にいらっしゃています。
生育歴の中で親から作られたと感じている、自身の中にあるDVを解消したいと、カウンセリングを重ねて回復するバタラーもいます。(回復したら、もうバタラーとはいいませんが)
「東京家族ラボ」
http://www.ikeuchi.com/kazoku/
「池内ひろ美の離婚の学校」
http://www.ikeuchi.com/rikon/